2004年9月  小説  コミック

 

 

 ソウルドロップの幽体研究 上遠野 浩平
ソウルドロップの幽体研究
上遠野 浩平
祥伝社
2004-08


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傍目にはどうでもいいものとその人の命を奪う「ペーパーカット」にまつわる物語。ミステリーって言えばミステリー、ファンタジーって言えばファンタジーな感じです

きちんとブギーポップシリーズを読んでいないのですが、これも繋がっているような雰囲気がします。シリーズが好きな方が読めば「ここが繋がってる」ってわかりそうな…。

面白かったんですが、これ一冊ではあんまり印象に残っていません。続編が出たらそれも含めて読んでみたいです。今のところ『殺竜事件』のシリーズの方が好みです。

 2004/9/30

 

 これがマのつく第一歩! 喬林 知
これがマのつく第一歩!
喬林 知 松本 テマリ
角川書店
2004-09-28


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水洗トイレで流されたら異世界で、そこで魔王になってしまった渋谷有利が良い王になるべく努力中!なお話。アニメ化したので知名度もあがったでしょうか? 今回はページ数少なくて薄いです。しかも短編も入ってるので、ちょっと物足りないです。以下ネタバレ。

やっぱりサラは黒いようですね。色々企みがありそうなのはわかりますがコンラッドが、側にいるのもその企みと関係あるのでしょうか?
そして今回のユーリ海へ落下事件ですが、やっぱりコンラッドが犯人なんて信じられません。…というかもしかしたらコンラッドが突き落としたかもしれませんが、命を狙っているとは思えないです。彼の一連の行動はユーリの為か国の為であると思っていますし、いつかは帰ってくると思っているのですが…説明されない謎が多すぎる!!
とうとう勝利が弟が魔王であることを知ってしまいました…。今もなお弟大好きだったんですね、兄は。あんまり弟には愛が伝わってないです(^^;)。ムラケンとボブとともに地球側で彼がどう動くのか?楽しみです。

次の予定は冬だそうですが、こんなところで切られては続きが気になる! 早く出して欲しいです。

 2004/9/29

 

 少年魔法士12 なるしま ゆり
少年魔法士 (12)
なるしま ゆり
新書館
2004-09-25


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 ネタバレをしないで語るのは難しいですが、未熟だけど巨大な力を持つ二人の少年とその周囲の人々の物語(ほぼ全員魔法使い)という感じでしょうか? 何かちょっとニュアンスが違う気もしますが。舞台は現代です。以下ネタバレ。

ヒュー=勇歌に驚いて嬉しかったものとしては、今回彼がちょっと思い出して何かキーパーソンになりそうなのは、ちょっと気になります。ちなみにヒュー=勇歌が嬉しいのは、キャラが好きだからではなく、伏線が上手くはまって驚かせてもらうのが大好きだからです。
 
キャラ的には動じなすぎる勇吹が好きですね。能力的にも動じない人ですが、やっぱりあの性格! 巻末のおまけのような番外編の酒にこだわるあたりも楽しいですし。

なるしまゆりの作品は好きなものが多いので、この少年魔法士が上手く完結してくれるといいなと願っています。…まだ全体から見てどのくらい話が進んでいるのかよくわかりませんが(^^;)。

 2004/9/28

 

 ねこのばば 畠中 恵 
ねこのばば
畠中 恵
新潮社
2004-07-23


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体が弱くてしょっちゅう死にかけてる大店の若旦那と、若旦那至上主義の妖たちの事件簿第3弾。相変わらず若旦那さえ無事なら、誰が殺されようと事件が未解決だろうと気にしない手代たち(実は妖)の甘さが楽しいです。

今回は若旦那自身にかかわる事件が無かったので、好きで首をつっこんでる感じがして、手代たちが止めるのもわかるような気がします。
頭も切れるし意外にしっかりものの若旦那ですが、体が丈夫になってもこんな妖怪だらけの状態に適応してくれるお嫁さんがいるのか、ちょっと心配です。以下ネタバレ。

「たまやたまや」でお春ちゃんが嫁にいってしまいました。若旦那と結婚ってことにはならないだろうな…と思っていましたが、おっかさん以外の唯一の女の人がいなくなってしまってちょっと寂しいです。若旦那の気持ちと同調してちょっと切ない話でした。

いくらでも続きが書けそうな話ですので、続きを期待します。

 2004/9/23

 

 キーリ5 はじまりの白日の庭(上)

壁井 ユカコ 

キーリ (5) はじまりの白日の庭 (上) 電撃文庫 (0960)
壁井 ユカコ
メディアワークス
2004-07


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 幽霊が見える少女キーリと不死のハーヴェイ、そしてラジオについている幽霊の兵長の旅の物語。キーリとハーヴェイの間に流れる微妙な雰囲気と少しずつ進んでいくストーリーを気に入っています。女性におすすめ。以下ネタバレ。

上巻までしか進んでないので何とも言えないのですが、キーリが死んでしまった!?という状態にこの後気がつくと思われるハーヴェイと兵長の行動が気になります。二人はかなりキーリを大事にしているので、意外な行動を取りそうな気もしますし。
    
キーリはどうやら過去に入り込んでいるようです。ここで過去の不死人になる前のハーヴェイに出逢ったことはどんな意味があるのでしょうか?ハーヴェイの核がおかしくなっていることに対する解決策へのヒントが見つかるのでしょうか?

もう下巻が出版されているので、早く読みたいと思います。
 2004/9/19

 

 小鳩邸異聞 高野 宮子
小鳩邸異聞
高野 宮子
ビブロス
2004-08-05


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 なんとなく店頭で衝動買い。幽霊とか妖怪とか不思議な世界に接しつつ、普通に暮らしてる小鳩が主人公。
『百鬼夜行抄』に似てる設定ですが、『百鬼〜』の律は本当にあちらとこちらの境界に立っている気がしますが、小鳩は基本的にこちらの人。でもあちらのものが時々日常に入り込んでくるという感じです。
幽霊もの好きな人ではなく、ほのぼの系が好きな人におすすめといった感じです。
 2004/9/18

 

 風の王国 天の玉座 毛利 志生子
風の王国 天の玉座
毛利 志生子
集英社
2004-08-31


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唐の時代、チベットに降嫁した文成公主が主人公の2巻目。落ち着いて読める物語です。主人公の成長もあり、様々な事件あり、恋愛もありといった感じでしょうか? 簡単に調べてみると歴史的には、かなり大変な目にあうようなので、ちょっと心配です。以下ネタバレ。

別に驚きはしないものの、これで主人公は既婚者に。少女小説だけあって、コバルトはあんまり結婚した後の話って無いと思うんですが(流血女神伝とかは特殊でしょう)、これは結婚しないと話にならない。ラブラブだけど、文化習慣がかなり違う夫と、難しい政治的状況をどう対応していくのか?先が楽しみです。
チベット史の知識は全然無いのに、おおまかなこの後の彼女の運命を調べてしまったので、この後どうやって歴史的事実とすりあわせていくのか?にもかなり興味あります。

これを機にチベット史を読んでみようかなと考え中です。あまりにもわからなすぎて、ちょっと悔しいです。
 2004/9/13

 

 ディアスポラ6 前田 栄
  ディアスポラ〈6〉
前田 栄

発売日 2004/09
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完結編。文明崩壊後の世界、魔法使いたちの物語。SFともファンタジーの中間くらいです。前田さんは『ミカエルの騎士』(新書館)から読んでいますが、人の間の認識のずれによって上手く物語がつくられていくな〜という印象を持っています。以下ネタバレ。

連載で読んでいたので、ラストは知っていました。連載当時から意外に思っていたのは、ハッピーエンドだったこと。ユリウスのクワンに対する執着(あるいは依存)は、必ずユリウス自身に不幸な形で返ると思っていたのですが、二人とも成長したことで、それなりに落ち着くところへ落ち着いたようです。
そして書き下ろし。それでも相変わらず、それなりに幸せそうな彼らと精霊たちが見られて嬉しかったです。もしかしたらユファ姫とクワンが…?と思いつつ、これで終わりでいいんだと思います。でも大人になりつつあるクワンとユリウスがどんな師弟関係なのかはもう少し見たかった気がします。

雑誌小説ウィングスで新作が載っているのですが、まだまだ積ん読に埋もれてます…。楽しみにしていたので、頑張って消化したいです。

 2004/9/12

 

 エスペランサ5

かわい 千草 

 
エスペランサ (5)
かわい 千草
新書館
2004-09


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連載していたサウスがなくなって、ウィングスに行ってからリアルタイムで読めなくなっていたんですが、結構出るまで時間かかった印象。以下ネタバレ。


う〜ん、ここまで読んでおいて言うなって感じでしょうが、やっぱりこれはロベールとジョルジュが結ばれる話なんでしょうか?
そうなんだろうな…と思いつつ、まあいいかで読んできたので特に文句があるわけでもないんですが、何故か確認したくなる(^^;)

 2004/9/10

 

 運命は剣を差し出す2 駒崎 優  
運命は剣を差し出す〈2〉バンダル・アード=ケナード
駒崎 優
中央公論新社
2004-07


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2巻は読み出したら止まりませんでした。いきなり過去にもどってびっくりしましたが傭兵隊いいです。以下ネタバレ


エルディルと母親がいいです。幸せになって欲しいな〜と思います。
そしてシャリースが隊長らしい包容力…というかみんなのお父さん(?)でした。本当に一巻で言っていた通り、家族なんだなと納得。

続きに期待が持てます。

 2004/9/9

 

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 J. K. ローリング
ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 ハリー・ポッターシリーズ第五巻
J. K. ローリング J. K. Rowling 松岡 佑子
静山社
2004-09-01


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 ハリーポッター最新刊。白紙の状態で読んだので心から驚きました。以下ネタバレ。


シリウスの死は本当に驚きました。かなり好きなキャラクターでしたし。さんざんあちこちで話題になっていると思いますが、死んだ姿がはっきりないので何らかの形で復活してくるのでは…という希望を捨て切れません。
ハリーがチョウと別れたのは別に驚きませんでした。特に内面に触れられてもいなかったので、そのうちそうなるんだろうな〜と考えていましたから。ロンとハーマイオニーでカップルだと思うので、ハリーは今回出てきたルーナが相手になるのかな。
支えを失ったハリーが、どうやってヴォルデモード卿と殺し合うという運命と闘うのか続きが気になるます。

早く続きを出して欲しい。翻訳を考えるとそうとう時間かかりそうです。

2004/9/9